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脚立の上の王様

主に脚立の上に存在します。舞台照明家のはしくれとしてエンタメ業界の底辺の端っこをちょっとだけ支えています。ふらっと海に出たり旅立ったりします。

ぼくが帆船を借り切ってイベントをやってみるまで【妄想編】

8/15に横浜で「みらいへ」という帆船を借り切ってちょっとしたイベントをやります。

peatix.com

今までにも小規模なイベントはちょこちょこやってきたのですが、これだけのサイズの箱を使ってやるのは初めてです。
巻き込んだ人や関わってもらう人も多いですし、イベントをやることで新しいつながりができたりと面白いことも多がったので、自分の備忘録も兼ねてこのイベントの企画から開催までをブログに残しておこうと考えました。

それでは第一部【妄想編】をお送りします (*´∀`*)

このイベントをやることになったそもそもは今年の一月に遡ります。
3年前の年末年始に自由大学が主催する「自分の本をつくる」という講義を受けました。
なぜ本をつくりたいのか、どういうものを書きたいのか、自分の内面を見直して自分が本当に書きたい本をみつけるという講義でした。

当時、いろんなことにチャレンジして惑い続けているなかで、かなり面白い講義でしたし自分の感覚にもフィットする部分がありました。
とはいえ、その後特に本を書こうという意欲も上がらずなにもないまま3年が過ぎていました。

今年の1月、たまたま時間があったのでその時開催されていた「自分の本をつくる」の最終講義、受講生が自分の作りたい本をプレゼンする回に聴講生として参加させていただきました。
みなさんなかなか熱のこもったプレゼンで、それを聞いているうちに自分もなにかやらないとという気にさせられてしまいました。

「自分の本をつくる」では受講生が自分の文章を発表できる場としてORDINARYというwebマガジンを運営していました。
その後しばらくして講義の教授でありORDINARYの代表でもある深井さんに会う機会があり、その場でつい「ORDINARYに毎月、帆船をテーマにしたエッセイを書かせて下さい」と言ってしまったのです。
深井さんにご快諾いただき、その後毎月一本、これまでの帆船航海の経験を普通の人が読んでも興味を引き、得るものがあるエッセイに落とし込むということを始めたのです。

 

同時期にかつての帆船仲間と「Tall Ship Challenge Nippon」というプロジェクトの立ち上げ準備を始めたこともあり、2015年はぼくの中で帆船について考える時間が圧倒的に長くなっていたのでした。

5月くらいのある日、ふと気づいたのです。
「あれ、よく考えると去年(2014年)、一回も海に出てないんじゃ・・」
そう、帆船についてあれこれ語っているくせに、自分は海に出てなかったのです。

ちょうどその頃、夏の仕事のオファーがぼちぼち来始めていました。
面白そうな仕事や経済的においしい仕事もありました。
でも心のどこかで海に出てないことがものすごく引っかかっていました。
なので8月の仕事は全部断ってみることにしました。

その時点で特に何か予定があったわけではありません。
8月には沼津の帆船Ami が毎年長期航海を計画しているので、ほかに特に予定が立たなかったらそれに乗せてもらおうとなんとなく思っていたくらいでした。
後はオランダのアムステルダムで5年に一度の世界最大級の帆船イベントが開催されるというのもありましたが、予算的には無理だなあとも思っていました。

そして6/1。
自分のFacebookに「帆船貸し切って一日航海したら乗りたい人いますか」という記事を投稿しました。
これどうしてそんなことを言い出したのか自分でも全く覚えていません。

www.facebook.com

 

その前後というのは舞台の仕事がかなり忙しい時期でした。

そしてORDINARYの記事の〆切も重なっていたはずです。
そして知人が住んでいる鹿児島県口永良部島の火山が噴火したりもしてました。
普通に考えたらそんなことを思いつくような余裕はないはずでした。
とはいえ、あくまで【ゆる募】とうたってはいますが、ここから妄想が加速していったわけです。

その投稿では本気で乗りたい人のいいね!が80越えたら貸し切ると宣言していました。
しかし実際のいいね!は60という微妙な数。
夏に「みらいへ」という神戸で活動している帆船が関東に来るのは知ってましたが、果たして貸切が可能なのか、お金はいくらくらいかかるのか、正直なんの情報も持っていませんでした。

その後の妄想。
値段は非常に大ざっぱに30万〜50万と妄想。
50万までなら自分でリスクをとってもいいかなと妄想。
航海する場合定員は30人ほどなので、一人一万円以上は取れないから差額は自己負担と妄想。
この時点では何もかも妄想で、何の目的で貸し切り航海したいのかも謎でした。

さて妄想をFBにアップした一週間後、「みらいへ」のクルーの友人から6月後半に神戸発着の1泊2日クルーズにモニター価格でお安く乗船できるよ♡という案内をもらいました。
たまたま関西に行く用事もあったのでその航海に参加しました。

その航海中、夜中に淡路島沖に錨を下ろしたの船の操舵室で、航海に誘ってくれた友人のクルーに「8月に貸切できそうな日はある?」とうっかり聞いてしまいました。
彼女は船のスケジュールをチェックしてくれましたが、その時点でははっきりしませんでした。
ただ横浜はかなり船のスケジュールが混んでいるので、普通に航海するのは難しそうではありました。

そこで代案として提案してもらったのが、通常の航海の終わった夕方以降、停泊したままの船内でのイベント開催でした。
これだと実現の可能性が高くなるのと、料金的にもかなり安くでいけるのではないかという読みでした。

確かに実際に航海に出たいのはやまやまですが、よく考えると経済的なリスクも高いし、丸一日ということになると、人を集めるのは難しいのも確かです。
しかも船好き、帆船好きではなく、今までそういうものに接点のない人を集めたいと妄想していたので、接岸したままの方がそういう人たちにはハードルが低くなります。

ということで密談の末、一日、もしくは半日の航海での貸切を第一案として、スケジュール的に無理な場合は停泊したままで貸切イベント開催という線で事務の人に話を上げてもらうことに決まりました。

もう後戻りはできなくなりました。
妄想に人を巻き込んでしまったのです。
これスケジュール空いてて、貸切できちゃって、でもイベントやっても誰も来なくて、自腹で何十万か払って一人で貸切航海になったらどうしよう。
いや、ネタ的にはそれもおいしいかも。
とか、航海が終わり下船した後も、妄想は膨らむばかりでした。